この記事では、ヒップリフト(ブリッジ運動/グルートブリッジ)の正しいやり方とフォームを、腰痛が不安な人向けにまとめます。
腰痛が不安でも、ヒップリフトは「腰で上げない形」を作れれば続けやすいです。
※腰で上げる=反り腰で持ち上げて、腰の筋肉が先に働く状態です。
- つる/効かない原因は3つだけ:①足位置②骨盤の向き(反り+左右差)③上げる高さ
- 直す順番はこの通り:高さを下げる→かかとを微調整→呼吸を戻す
- スマホ・鏡で判断:横から「腰で上げてないか」/正面から「膝がブレてないか」を確認
- 最優先ルール:腰に力が入るなら腰の反りが増えない高さまで下げます
- 安全ルール:痛みが増える・しびれが出るなら中止
ヒップリフトで「もも裏がつる」「お尻に効かない」は、足位置・骨盤の向き・上げる高さの3点で直せます。
腰痛が不安な人は「腰で上げない高さ」を先に決めてから始めてください。
痛みが増える・しびれが出る場合は中止です。
監修・執筆:ブラック太郎
柔道整復師・鍼灸師・NASM-PES認定。
整形外科クリニック・パーソナルトレーニングジム・整骨院での14年以上の臨床経験をもとに執筆。
結論|腰痛が不安でも直せる3チェック(足位置・骨盤・高さ)

ヒップリフト(ブリッジ/グルートブリッジ)で「もも裏がつる」「お尻に効かない」と感じても、センスが悪いわけでも、運動音痴なわけでもありません。
原因はほぼ3つに絞れます。
私も整形外科クリニックやパーソナルジムの現場で、まずこの3つをチェックして修正しています。
- 足位置:お尻から足(かかと)が遠いと、ハムストリングス(もも裏)が主役になりやすく、つりやすくなります。
- 骨盤の向き(反り+左右差):反りや左右の傾きが出ると、腰の筋肉に力が入りすぎ、お尻の出番が減ります。
- 上げる高さ:高く上げすぎるほど、腰へ負担が移りやすいです。
直す順番は「高さを下げる→かかとを微調整→呼吸を戻す」の3ステップです。
この順で整えるだけで、体感がガラッと変わることが多いです。
ヒップリフトで腰が痛くなったら:先に確認してください
動かすほど痛みが増す・しびれが出る・お尻から脚にかけて電気が走る感覚がある場合は、フォーム修正より先に運動を中止してください。
このページでは診断はしません。
上記のサインがない場合に限り、以下のフォーム修正に進んでください。
ヒップリフト(グルートブリッジ)の効果|腰で上げずにお尻で支える

ヒップリフトは、腰を大きく動かさずにお尻(大臀筋)で体を支える感覚を作る種目です。
大臀筋はお尻の中で最も大きな筋肉で、股関節を伸ばす力の主役です。
この大臀筋をしっかり使えるようになると、腰への負担を分散しやすくなります。
2009年に発表された研究では、一般的なリハビリ・トレーニング種目の中でもヒップリフト(グルートブリッジ)のような股関節伸展運動が、大臀筋の筋活動量を高く引き出せる種目のひとつであることが確認されています(Distefanoetal.,2009)。
腰への直接負荷が少ないまま臀部を鍛えられる点が、腰痛が不安な人に向いている理由のひとつと考えられます。
また、米国内科学会が2017年に発表した診療ガイドラインでも、慢性腰痛の初期対応として運動療法を含む非薬物治療が推奨されています(Qaseemetal.,2017)。
ヒップリフトはその選択肢のひとつに位置づけられる種目です。
狙いは「腰を反らして上げる」ではなく、お尻で持ち上がる形にそろえることです。
腰で上げると、腰の筋肉やハムストリングス(もも裏)が先に働きやすくなります。
その結果、「腰に入る」「もも裏が張る」「お尻に効かない」が起きやすいです。
お尻に入りやすくなるポイントは4つです。
- 手:手のひらは上向き(床を強く押さない)
- 背中:反らず、まっすぐ
- 骨盤:左右の高さをそろえる
- 足:かかとで床を押す
横から見て「肩〜膝がだいたい一直線」で、背中が反らない位置を探します。
腰にグッと入るなら、まず高さを下げます。
※痛みが増える/しびれが出る場合は中止してください。
ヒップリフトのやり方・正しいフォーム|腰痛が不安な人の基本

ヒップリフトは細かいコツが多いですが、外してはいけない所は3つだけです。
「かかと」「骨盤の向き(反り+左右差)」「上げる高さ」を守ると、ヒップリフトで腰痛が出る人でも安全に続けやすくなります。
ここでは、腰ががんばらない可動域を先に決めたうえで、フォームを組み立てます。
かかと位置(足位置)|もも裏がつる人の最優先チェック
基本は、お尻を上げたときにスネ(下腿)が地面と垂直になる位置に「かかと」を置きます。
ここから少し動かすだけで、効く場所が変わります。
- かかとが遠い:ハムストリングス(もも裏)が働きやすく、つりやすくなりがちです。
- かかとが近い:お尻に入りやすい一方で、前ももが突っ張る(ストレッチ痛)人もいます。
ヒップリフトで腰痛が出やすい人は、まず「お尻に力が入る足の位置」を優先して探してください。
目安は、持ち上げた瞬間にお尻に力が入る場所です。
チェック方法
- お尻を上げた瞬間、もも裏が先に張る→かかとを「少し近づける」
- ひざが苦しい/前がつっぱる→かかとを「少し遠ざける」
- どちらでも腰に入る→次の「骨盤の向き(反り+左右差)」を先に整えます
押すときは、つま先ではなく、かかとで床を押すようにしてください。
腰に違和感が出る人ほど、回数より先に「腰に入らない高さ」を決めてください。
骨盤の向き(反り・左右差)|腰に入る人の最優先チェック
ヒップリフトで腰痛が出る人は、まずここを確認します。
ポイントは骨盤をまっすぐに保つことです。
2002年の調査では、大学の競技スポーツ選手を対象にした研究ですが、股関節周囲の筋力バランスに左右差がある場合、腰痛の発症に関与する場合があることが報告されています(Nadleretal.,2002)。
競技レベルとは条件が異なりますが、骨盤の左右差を放置したまま反復すると偏りが強まる可能性があります。
左右をそろえてから反復する重要性は、一般の腰痛対策にも通じます。
骨盤の左右差のチェック
- お尻を上げる
- 左右の骨盤の前の出っ張り(腰骨)を触って高さを比べる
- 高さを確認し、左右差を整える
下がっている方はお尻の筋力差が関わることがあります。
股関節前面の硬さが影響している場合は、ヒップリフトのフォーム調整だけでは改善しにくいため、腸腰筋が硬いと腰痛になりやすい?セルフチェック→ストレッチ→安全な鍛え方を先に確認してください。
その場合は、下がっている側を引き上げて高さを合わせます。
ここでいう反り腰は、骨盤が前傾して腰の反りが増える状態です。
逆に丸めすぎ(骨盤後傾)でも、お尻に入りにくいことがあります。
反り腰のチェック(横から鏡またはスマホ動画で確認)
- みぞおち(肋骨)が前に突き出る
- お尻より先に、腰が反って持ち上がる感覚が強い
- お尻を上げるほど、腰の反り(カーブ)が深くなる
この状態であれば、高さを下げて腰の反りが増えない範囲だけで調整してください。
現場でも「腰が張る人」は、まず「骨盤の左右差」と「腰の反り」を整えてから反復に入ります。
片側の腰が張るクライアントは「片足だけ強く押している」ケースが多いです。
たとえば、右の腰が張るクライアントを正面から撮ると、上げ下げのたびに右膝が内に入り、右足だけ強く押していました。
そこで高さを半分に戻し、左右同じ力で「かかとで押す」を作り直すと、その場で腰の張りが減り、お尻の感覚が出やすくなりました。
正面から見ると膝の幅が左右でズレたり、かかとの荷重が片寄っていることがあります。
その場合は回数を増やす前に、左右同じ力で「かかとで押す」を作り直します。
ここが決まると、お尻の筋肉の左右差が減り、腰への負担を減らすことができます。
上げる高さ(可動域)のコツ|腰痛が不安なら半分から
腰に痛みが出る人は、上げる途中で腰が反りやすい傾向があります。
「肩から膝が一直線」は目安になりますが、一直線を作ることが目的ではありません。
最優先は、お尻に効く高さで止めることです。
高さの決め方はシンプルです。
- お尻が一番固くなる高さで止める
- 腰に力が移った瞬間で止める
※両手でお尻に軽く触れて、持ち上げた瞬間にお尻が先に硬くなる高さが正解です。
目安としては、最初は半分くらいの高さから始めてください。
お尻が硬くなる高さで止まるなら、低いままでOKです。十分効きます。
上げすぎると、最後に腰を反って盛り上げる動きになりがちです。
腰に負担が出やすい人(腰が張りやすい人)は、ここで一気に負担が増えます。
高さは欲張らず、お尻に効いている範囲だけを反復してください。
※動かすほど痛みが増す場合は中止して、今日は可動域をさらに小さくするか別種目(例:クラムシェル等)に切り替えます。
※何をしても腰に力が入る日は、ヒップリフトは中止して別日に回します。
ヒップリフトでもも裏がつる原因と対策|腰痛が不安な人のチェック

ヒップリフトでハムストリングス(もも裏)がつるのは、筋力不足というより「使い方のズレ」が原因のことが多いです。
ただし、電解質不足・脱水・血行障害・腰椎や神経由来の痙攣など、フォームを直しても解決しない原因もあります。
このページの修正を試してもくり返しつる場合は、フォームではなく体の状態の問題が関わっている可能性があるため、専門家に相談してください。
現場でも、足の位置・力の入れ方・呼吸を直すだけで、その場でつりにくくなるケースをよく見ます。
ここでは、使い方のズレが原因と考えられる場合に絞って、すぐ直せる修正方法をまとめます。
※つったらその日は中止し、無理に続けないでください。
原因①かかとが遠い(ハムストリングス主導になる)
かかとが遠いと、お尻を上げる(股関節を伸ばす)力がハムストリングスに偏ります。
その結果、お尻より先にハムストリングス(もも裏)が働くことによって、つりやすくなります。
フォームや足の置き方が筋肉の動員パターンに影響することはよく知られています。
かかとの位置を調整してお尻に入りやすい動作パターンを作ることは、感覚だけの話ではなく、どの筋肉が先に動くかにも関わっています。
修正方法
- かかとは5cm前後だけお尻に近づけます(動かしすぎない)
- 上げたときに、すねが床とほぼ垂直になる位置を目安にする
- 押す時の足裏感覚は、つま先ではなくかかとで床を押す
お尻を上げた瞬間に、ハムストリングス(もも裏)が先に張るなら足が遠い可能性が高いです。
かかとの位置をお尻に向かって少しずつ近づけて、お尻に入る位置を探してください。
原因②お尻の収縮が入る前に持ち上げる
ヒップリフトはたくさん「上げる」より、先に「お尻に力が入る」感覚が大事です。
勢いだけで持ち上げると、大きくて使い慣れた筋肉(ハムストリングス・腰)ばかりが働きます。
この状態でヒップリフトを反復すると、ハムストリングス(もも裏)だけが過剰に頑張ってつりやすくなります。
修正方法
- 上げる前に、お尻を締めて力が入る感覚を作る
- 手で軽く触れて「ここに力を入れるんだ」と場所の意識をする
- 持ち上げ中に、お尻が硬いままかを毎回チェックする
上げた直後にお尻の感覚がなく、ハムストリングス(もも裏)だけ張るなら間違いです。
「持ち上げた瞬間にお尻に力が入る」感覚を大切にしてください。
原因③呼吸が止まって全身が固い
息が止まると、首・肩・腰・もも裏に不要な力が入りやすくなります。
特に「力を入れよう」と頑張るほど、全身が固まりやすいです。
この状態は、つりやすさを一気に上げます。
修正方法
- 持ち上げる前に、深呼吸をしてから動き始める
- 上げる間も、息を止めずに細く吐き続ける
- 肩に力が入る人は、手のひらを上向きにして地面を押さない
呼吸が続くと、お尻だけに力を集めやすくなります。
逆に息が止まった時点で、全身が力んでいる状態なので、フォームは崩れやすいと考えてください。
整骨院で働いていた頃、ヒップリフトをやるたびにもも裏がつると訴える30代の女性クライアントがいました。
フォームを見ると、上げる直前に息をぐっと止めて全身に力を入れるクセがありました。
「吐きながら上げてみてください」と一言伝えただけで、その場でつりにくくなり「なんで今までつってたんだろう」と驚いていました。
息の使い方ひとつで、体の力み方はここまで変わります。
つったら中止。再開条件(安全優先)
つった瞬間に今日は中止です。そのまま続けると、再度つりやすくなり、フォームも崩れたままになります。
良い状態のときにつらない正しいフォームを確認する方が良いでしょう。
再開してよい目安
- 歩いても痛みが強くない
- つった部位を軽く伸ばしても、鋭い痛みがない
- 「低い高さ・ゆっくり・少ない回数」で試しても、つりそうな前兆が出ない
再開した時は、まず回数半分から調整しましょう。もっとできると思うかもしれませんが安全優先で進めます。
ヒップリフトでお尻に効かない原因と対策|腰痛持ちのフォーム修正

ヒップリフトで「お尻に効かない」ときは、筋力不足よりもフォームのズレが原因のことが多いです。
現場でも、持ち上げ方・膝のブレ・可動域を整えるだけで、体感が一気に変わるケースをよく見ます。
まずは横からスマホで撮って、自分の動きのクセを客観的に確認してください。
ここでは「効かない」を3パターンに分けて、すぐ直せる対策をまとめます。
腰で反って持ち上げている
お尻に効かない人で一番多いのが、腰を反って腰で上げる動きのクセです。このパターンは、お尻より先に腰が動きます。
結果として、お尻の収縮が入りにくくなります。
セルフ撮影のチェック(横から)
- 上げるほど腰の反り(カーブ)が深くなる
- みぞおち(肋骨)が前に突き出る
- お尻より先に腰が持ち上がる感覚がある
修正方法
- 上げる前に息をふーっと吐いて、みぞおちを前に出さない
- 高さは欲張らず「お尻が一番固くなる所」で止める
- 腰に力が移った瞬間で止めて、そこまでの範囲で反復する
お尻を上げた瞬間にお尻が固くなる感覚が出ればOKです。腰が張るなら、反りと高さを下げてください。
膝が内外にぶれる
膝が内側に入ったり外に開いたりして膝にブレが生じると、力が逃げます。
結果として、お尻に力が集まりにくくなります。
特に内側に入るクセがある人は、もも裏や前ももに逃げやすく膝を痛める危険もあります。
膝の位置は「外向き=悪」ではありません。問題は、上げ下げのたびに膝の向きや幅がズレることです。
セルフ撮影のチェック(正面から)
- 上げ下げの時に膝が内側へ倒れる
- 左右で膝の動きが違う
- 上げ下げの時に膝の幅がブレる
修正方法
- 足幅は腰幅〜肩幅の間でOKです。大事なのは、上げ下げで幅と向きが変わらないことです。
- つま先と膝の向きをそろえる
- かかとで床を押しながら、膝は一定の幅をキープする
- 反復の回数より、ブレないフォームを優先する
パーソナルジムで指導していた40代の男性クライアントは、「ヒップリフトをやっても前ももと腰しか疲れない」と言っていました。
正面から動画を撮ってみると、上げるたびに両膝が内側にぱたんと倒れていて、その分お尻への力が逃げていました。
足幅を少し広くとって膝の向きをそろえるだけで、「お尻に入る感覚が初めてわかった」と驚いていました。
可動域が小さすぎる/大きすぎる
可動域が小さすぎると、お尻が収縮する前に終わります。
逆に大きすぎると、最後に腰が反って腰へ負担が移りやすいです。
どちらも「効かない」の原因になります。
セルフ撮影のチェック(横から)
- 可動域が小さすぎ:お尻が固くなる前に運動が終わっている
- 可動域が大きすぎ:最後に腰の反りが強くなり腰を痛めやすい
修正方法
- お尻が固くなる高さを探す
- お尻に効くところでストップ
- 腰に力が移った瞬間で止める
「肩から膝が一直線」が目標です。
しかし、腰が反るなら高さを下げてお尻に効く範囲を優先します。
※動かすほど痛みが増す場合は中止して、別の方法に切り替えます。
ヒップリフトの回数・頻度の目安|腰痛が不安な人のやりすぎ防止

ヒップリフトはシンプルな種目ですが、やりすぎると腰やハムストリングス(もも裏)に負担がかかります。
安全に続けるコツは「最初から頑張りすぎない」ことです。
ここでは、まず少なめで始めて、翌日の反応を見ながら調整する基準をまとめます。
まずは少なめ→翌日の反応で調整
最初は、自分にとって痛みが増えない範囲(回数・頻度)を見つけるのが優先です。
以下は目安です。翌日の反応で調整します。
- 回数:8〜10回×1〜2セット
- 頻度:週2〜3回(連日ではなく、1日空ける)
- 強度:「お尻に効く」けど、翌日に疲れが残りすぎない程度
慢性腰痛に対する運動療法の効果をまとめた信頼性の高い調査(Haydenら、2021年)でも、運動の強度よりも「継続できること」が改善の一助になる場合があると報告されています。
まず続けられる負荷で始めることが出発点です。
翌日の判断はシンプルです。
- 腰の違和感が増えない→そのまま継続してOK
- ハムストリングス(もも裏)がつりそう/腰が張る→回数か高さを減らす
- 痛みが増える→いったん中止して、フォームを見直します
「やった直後に気持ちいい」より、翌日も楽を優先してください。
次に上げるのは回数より止める時間
回数を増やすと、フォームが崩れて腰に入りやすくなります。
次に伸ばすなら、回数よりも止める時間(キープ)の方が安全です。
やり方(目安)
- 上げた位置で2〜3秒止める
- お尻に力が入る高さで止める
- 腰に力が移るなら、止める高さを下げる
進め方
- 8回×2セットのまま、まずは「2秒止め」を追加
- 余裕が出たら「3秒止め」にする
- それでも余裕があれば、回数を1〜2回だけ増やす
止める時間が増えても、腰に違和感が出ないなら順調です。
逆に腰が張るなら、キープの時間より先に高さを下げてください。
負荷を上げる次のステップや片足バリエーションへの進み方は、下半身の筋トレと腰痛:「腰だけ」が原因とは限らない|お尻・太ももで腰を守る運動連鎖と順番でまとめています。
両足でフォームが安定してから確認してください。
まとめ(最短チェックリスト)

最後に「迷ったらここだけ見ればOK」のチェックリストを置きます。
これでも改善しない、または痛みが増える場合は、無理に続けず中止してください。
つる人はここ(ハムストリングス〔もも裏〕対策)
- かかとを数センチ近づける(すねが床とほぼ垂直が目安)
- 押すのはつま先ではなく、かかと
- 上げる前にお尻に力が入る合図を作る(軽く締める/手で触れて意識する)
- 息を止めない(上げる前に吐く、上げながら細く吐き続ける)
つったら中止です。再開は「痛みが強くない」「ゆっくり少ない回数で前兆が出ない」を満たしてからにします。
痛みが続く場合は以下の記事を確認してください。
効かない人はここ(お尻に効かない対策)
- 横から撮って、上げるほど腰の反りが深くならない
- 上げる前に息を吐いて、みぞおち(肋骨)を前に出さない
- 正面から撮って、膝が内に倒れない/幅がブレない
- 可動域は欲張らず、お尻が一番固くなる高さで止める(腰に移るなら高さを下げる)
※両手でお尻に軽く触れて、持ち上げた瞬間にお尻が先に硬くなる高さが正解です。
迷ったらこの順で直す
- 上げる高さを下げる(腰に入るのを止める)
- かかとの位置を微調整(お尻に入る位置を探す)
- 呼吸を戻す(吐いてから動く、止めない)
この3つだけでも、体感が変わることが多いです。
できた日を積み上げればOKです。
焦らず、翌日が楽なやり方で続けましょう。
Q&A(よくある質問)

Q1.ヒップリフトでもも裏がつる。最優先は?
A:かかとを数センチ近づけて、かかと荷重に戻します。
かかとが遠いほど、もも裏が先に働きやすいです。
すねが床とほぼ垂直を目安に微調整します。
Q2.つるのを防ぐ「上げる前の合図」は?
A:上げる前に、お尻を軽く締めてから動きます。
勢いで上げると、もも裏や腰が先に働きやすいです。
手で軽く触れて意識してもOKです。
Q3.呼吸は関係ありますか?
A:関係あります。
息を止めないだけで変わることがあります。
息が止まると全身が固まり、腰やもも裏に力が逃げやすいです。
上げる前に吐き、上げながら細く吐き続けます。
Q4.お尻に効かない。最優先の確認は?
A:横から撮って「腰で反って上げていないか」を見ます。
腰が先に動くとお尻の収縮が入りません。
腰の反りが深くなる/みぞおちが前に出るなら要修正です。
Q5.膝は外に開くとダメ?
A:外向き自体はOKで、問題はブレです。
上げ下げのたびに膝の向きや幅が変わると力が逃げます。
正面から撮って、つま先と膝の向きをそろえます。
Q6.可動域は大きいほど効く?
A:大きさより「お尻が一番固くなる高さ」で止めます。
可動域が小さすぎると収縮前に終わり、大きすぎると最後に腰へ移りやすいです。
腰に入るなら高さを下げます。
Q7.ヒップリフトは毎日やっていい?
A:週2〜3回が目安です。
毎日続けると腰やもも裏の回復が追いつかず、フォームが崩れやすくなります。
翌日に腰の張りやもも裏のだるさが残る場合は、1日以上空けてから再開してください。
Q8.ヒップリフトでお尻ではなく脇腹が疲れる。なぜ?
A:骨盤の左右差が出たまま上げていることが多いです。
片側の骨盤が下がったまま持ち上げると、腰の横(腰方形筋)が代わりに働いて脇腹に入りやすくなります。
上げる前に両手で腰骨の高さを確認し、左右をそろえてから動いてください。
それでも続く場合は、いったん高さを半分に下げて確認します。
Q9.ヒップリフトは腰痛に逆効果になることはある?
A:フォームが合っていない状態で続けると逆効果になる場合があります。
特に「腰で反って上げるクセ」があると、ヒップリフトを重ねるほど腰の伸展ストレスが積み重なります。
動かすほど腰の痛みや張りが増す場合は、その日は中止してください。
翌日も改善しない場合はヒップリフトを続けていいか判断する:腰痛の中止基準と受診サインを確認してください。
参考文献
腰痛の運動は無理に我慢して続けるより、安全にできる範囲で継続が基本です。
この記事はその判断とフォームの作り方に絞っています。
- World Health Organization (WHO). WHO guideline for the non-surgical management of chronic primary low back pain in adults in primary and community care settings. 2023. https://www.who.int/publications/i/item/9789240081789
- National Institute for Health and Care Excellence (NICE). Low back pain and sciatica in over 16s: assessment and management (NICE guideline NG59). 2016. https://www.nice.org.uk/guidance/ng59
- Qaseem A, Wilt TJ, McLean RM, Forciea MA; Clinical Guidelines Committee of the American College of Physicians. Noninvasive Treatments for Acute, Subacute, and Chronic Low Back Pain: A Clinical Practice Guideline From the American College of Physicians. Annals of Internal Medicine. 2017;166(7):514-530. doi:10.7326/M16-2367. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28192789/
- Hayden JA, et al. Exercise therapy for chronic low back pain. (Cochrane Review) Cochrane Database of Systematic Reviews. 2021. doi:10.1002/14651858.CD009790.pub2. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8477273/
- Distefano LJ, Blackburn JT, Marshall SW, Padua DA. Gluteal muscle activation during common therapeutic exercises. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy. 2009;39(7):532-540. doi:10.2519/jospt.2009.2796. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19574661/
- Nadler SF, Malanga GA, Bartoli LA, Feinberg JH. Hip muscle imbalance and low back pain in athletes: influence of core strengthening. Medicine & Science in Sports & Exercise. 2002;34(1):9-16. doi:10.1097/00005768-200201000-00003. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11782642/
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